現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.23
Kubernetes v1.23 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
コンテナライフサイクルイベントへのハンドラー紐付け
このページでは、コンテナのライフサイクルイベントにハンドラーを紐付けする方法を説明します。KubernetesはpostStartとpreStopイベントをサポートしています。Kubernetesはコンテナの起動直後にpostStartイベントを送信し、コンテナの終了直前にpreStopイベントを送信します。
始める前に
Kubernetesクラスターが必要、かつそのクラスターと通信するためにkubectlコマンドラインツールが設定されている必要があります。 このチュートリアルは、コントロールプレーンのホストとして動作していない少なくとも2つのノードを持つクラスターで実行することをおすすめします。 まだクラスターがない場合、minikubeを使って作成するか、 以下のいずれかのKubernetesプレイグラウンドも使用できます:
バージョンを確認するには次のコマンドを実行してください:kubectl version
.
postStartハンドラーとpreStopハンドラーを定義する
この課題では、1つのコンテナを持つPodを作成します。コンテナには、postStartイベントとpreStopイベントのハンドラーがあります。
これがPodの設定ファイルです:
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: lifecycle-demo
spec:
containers:
- name: lifecycle-demo-container
image: nginx
lifecycle:
postStart:
exec:
command: ["/bin/sh", "-c", "echo Hello from the postStart handler > /usr/share/message"]
preStop:
exec:
command: ["/usr/sbin/nginx","-s","quit"]
設定ファイルでは、postStartコマンドがmessage
ファイルをコンテナの/usr/share
ディレクトリに書き込むことがわかります。preStopコマンドはnginxを適切にシャットダウンします。これは、障害のためにコンテナが終了している場合に役立ちます。
Podを作成します:
kubectl apply -f https://k8s.io/examples/pods/lifecycle-events.yaml
Pod内のコンテナが実行されていることを確認します:
kubectl get pod lifecycle-demo
Pod内で実行されているコンテナでシェルを実行します:
kubectl exec -it lifecycle-demo -- /bin/bash
シェルで、postStart
ハンドラーがmessage
ファイルを作成したことを確認します:
root@lifecycle-demo:/# cat /usr/share/message
出力は、postStartハンドラーによって書き込まれたテキストを示しています。
Hello from the postStart handler
議論
コンテナが作成された直後にKubernetesはpostStartイベントを送信します。 ただし、コンテナのエントリーポイントが呼び出される前にpostStartハンドラーが呼び出されるという保証はありません。postStartハンドラーはコンテナのコードに対して非同期的に実行されますが、postStartハンドラーが完了するまでコンテナのKubernetesによる管理はブロックされます。postStartハンドラーが完了するまで、コンテナのステータスはRUNNINGに設定されません。
Kubernetesはコンテナが終了する直前にpreStopイベントを送信します。 コンテナのKubernetesによる管理は、Podの猶予期間が終了しない限り、preStopハンドラーが完了するまでブロックされます。詳細はPodのライフサイクルを参照してください。
次の項目
- コンテナライフサイクルフックの詳細
- Podのライフサイクルの詳細