現在表示しているのは、次のバージョン向けのドキュメントです。Kubernetesバージョン: v1.23
Kubernetes v1.23 のドキュメントは積極的にメンテナンスされていません。現在表示されているバージョンはスナップショットです。最新のドキュメントはこちらです: 最新バージョン
投影ボリューム
このドキュメントでは、Kubernetesの投影ボリュームについて説明します。ボリュームに精通していることをお勧めします。
概要
ボリュームは、いくつかの既存の投影
ボリュームソースを同じディレクトリにマップします。
現在、次のタイプのボリュームソースを投影できます。
secret
downwardAPI
configMap
serviceAccountToken
すべてのソースは、Podと同じnamespaceにある必要があります。詳細はall-in-one volumeデザインドキュメントを参照してください。
secret、downwardAPI、およびconfigMapを使用した構成例
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: volume-test
spec:
containers:
- name: container-test
image: busybox
volumeMounts:
- name: all-in-one
mountPath: "/projected-volume"
readOnly: true
volumes:
- name: all-in-one
projected:
sources:
- secret:
name: mysecret
items:
- key: username
path: my-group/my-username
- downwardAPI:
items:
- path: "labels"
fieldRef:
fieldPath: metadata.labels
- path: "cpu_limit"
resourceFieldRef:
containerName: container-test
resource: limits.cpu
- configMap:
name: myconfigmap
items:
- key: config
path: my-group/my-config
構成例:デフォルト以外のアクセス許可モードが設定されたsecret
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: volume-test
spec:
containers:
- name: container-test
image: busybox
volumeMounts:
- name: all-in-one
mountPath: "/projected-volume"
readOnly: true
volumes:
- name: all-in-one
projected:
sources:
- secret:
name: mysecret
items:
- key: username
path: my-group/my-username
- secret:
name: mysecret2
items:
- key: password
path: my-group/my-password
mode: 511
各投影ボリュームソースは、specのsources
にリストされています。パラメーターは、2つの例外を除いてほぼ同じです。
- secretについて、ConfigMapの命名と一致するように
secretName
フィールドがname
に変更されました。 defaultMode
はprojectedレベルでのみ指定でき、各ボリュームソースには指定できません。ただし上に示したように、個々の投影ごとにmode
を明示的に設定できます。
TokenRequestProjection
機能が有効になっている場合、現在のサービスアカウントトークンを指定されたパスのPodに挿入できます。例えば:
apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
name: sa-token-test
spec:
containers:
- name: container-test
image: busybox
volumeMounts:
- name: token-vol
mountPath: "/service-account"
readOnly: true
serviceAccountName: default
volumes:
- name: token-vol
projected:
sources:
- serviceAccountToken:
audience: api
expirationSeconds: 3600
path: token
この例のPodには、挿入されたサービスアカウントトークンを含む投影ボリュームがあります。このトークンはPodのコンテナがKubernetes APIサーバーにアクセスするために使用できます。このaudience
フィールドにはトークンの受信対象者が含まれています。トークンの受信者は、トークンのaudience
フィールドで指定された識別子で自分自身であるかを識別します。そうでない場合はトークンを拒否します。このフィールドはオプションで、デフォルトではAPIサーバーの識別子が指定されます。
expirationSeconds
はサービスアカウントトークンが有効であると予想される期間です。
デフォルトは1時間で、最低でも10分(600秒)でなければなりません。
管理者は、APIサーバーに--service-account-max-token-expiration
オプションを指定することで、その最大値を制限することも可能です。
path
フィールドは、投影ボリュームのマウントポイントへの相対パスを指定します。
subPath
ボリュームマウントとして使用しているコンテナは、それらのボリュームソースの更新を受信しません。
SecurityContextの相互作用
サービスアカウントの投影ボリューム拡張でのファイル権限処理の提案により、正しい所有者権限が設定された投影ファイルが導入されました。
Linux
投影ボリュームがあり、PodのSecurityContext
にRunAsUser
が設定されているLinux Podでは、投影されたファイルには、コンテナユーザーの所有権を含む正しい所有権が設定されます。
Windows
投影ボリュームを持ち、PodのSecurityContext
でRunAsUsername
を設定したWindows Podでは、Windowsのユーザーアカウント管理方法により所有権が強制されません。
Windowsは、ローカルユーザーとグループアカウントをセキュリティアカウントマネージャー(SAM)と呼ばれるデータベースファイルに保存し、管理します。
各コンテナはSAMデータベースの独自のインスタンスを維持し、コンテナの実行中はホストはそのインスタンスを見ることができません。
Windowsコンテナは、OSのユーザーモード部分をホストから分離して実行するように設計されており、そのため仮想SAMデータベースを維持することになります。
そのため、ホスト上で動作するkubeletには、仮想化されたコンテナアカウントのホストファイル所有権を動的に設定する機能がありません。
ホストマシン上のファイルをコンテナと共有する場合は、C:\
以外の独自のボリュームマウントに配置することをお勧めします。
デフォルトでは、投影ボリュームファイルの例に示されているように、投影されたファイルには次の所有権があります。
PS C:\> Get-Acl C:\var\run\secrets\kubernetes.io\serviceaccount\..2021_08_31_22_22_18.318230061\ca.crt | Format-List
Path : Microsoft.PowerShell.Core\FileSystem::C:\var\run\secrets\kubernetes.io\serviceaccount\..2021_08_31_22_22_18.318230061\ca.crt
Owner : BUILTIN\Administrators
Group : NT AUTHORITY\SYSTEM
Access : NT AUTHORITY\SYSTEM Allow FullControl
BUILTIN\Administrators Allow FullControl
BUILTIN\Users Allow ReadAndExecute, Synchronize
Audit :
Sddl : O:BAG:SYD:AI(A;ID;FA;;;SY)(A;ID;FA;;;BA)(A;ID;0x1200a9;;;BU)
これは、ContainerAdministrator
のようなすべての管理者ユーザーが読み取り、書き込み、および実行アクセス権を持ち、非管理者ユーザーが読み取りおよび実行アクセス権を持つことを意味します。
一般に、コンテナにホストへのアクセスを許可することは、潜在的なセキュリティの悪用への扉を開く可能性があるため、お勧めできません。
Windows PodのSecurityContext
にRunAsUser
を指定して作成すると、PodはContainerCreating
で永久に固まります。したがって、Windows PodでLinux専用のRunAsUser
オプションを使用しないことをお勧めします。